会計ソフトは、仕訳帳や決算書などの帳簿を作成・管理したり、財務諸表を作成して事業の収支を把握したりといった、経理部門が担っている会計業務の効率化を助けるソフトです。
自身のパソコンにインストールして使うソフトやクラウド型のソフトなど、会計ソフトは数多くリリースされており、なかでもfreee会計は、業界トップシェアを誇るソフトです。経理の知識がない方にとっても使いやすく、また経営レポートの自動作成機能などを有しており、会社の意思決定にも役立てることができます。
本記事では、「会計ソフトを導入して経理作業を効率化させたい」「スタートアップのため、あまり費用はかけたくない」という経理担当者の方に向けて、freee会計で用意されているプラン、機能などを説明します。
クラウド会計ソフト「freee会計」とは
クラウド会計ソフト「freee会計」は、freee株式会社が提供しているクラウド型の会計ソフトです。会計作業は全ての会社にとって必須の作業ですが、細かい作業が多く、アナログ処理では記入漏れや記入ミスが生じる可能性があります。「freee会計」は、これらの会計業務を迅速かつ正確に行うための支援ツールです。
個人事業主から中規模法人まで対応可能で、多くの事業者が決算や監査の効率化のために利用しています。
利用環境
freee会計はクラウドサービスのため、インターネット環境があればどこでも利用可能です。パソコンやタブレットから利用できるほか、専用アプリを使えばスマートフォン上で作業することもできます。
また、OSがMacのパソコンを使っている場合、利用できる会計ソフトが限られるケースもありますが、「freee会計」は問題なく利用できます。
支払い方法
freee会計の画面から利用料金を支払う場合、クレジットカードもしくはペイパル(PayPal)を決済手段として選択可能です。支払い方法は月払いと念払いの2種類で、年払いのほうが割安な価格設定となっています。
プランごとの機能と価格を比較【2023年9月現在】
個人事業主(フリーランス)向け
個人事業主向けのプランはスターター・スタンダード・プレミアムの3つが用意されています。
支払方法は月払いと年払いの2種類で、年払いの場合は月払いに比べて2か月分お得です。
年払い (税抜) | 月払い (税抜) | 主な機能 | |
スターター | 980円/月 (11,760円/年) | 1,480円/月 | ・確定申告書類の作成 ・申告書類の提出(電子申告対応) ・見積・請求書・納品書作成 ・チャット、メールサポート など |
スタンダード | 1,980円/月 (23,760円/年) | 2,680円/月 | ※スターター全機能に加え ・レシート写真の読み取り無制限 ・入金・支払管理レポート ・チャットサポート優先対応 など |
プレミアム | 3,317円/月 (39,800円/年) | 非対応 ※年払いのみ | ※スタンダード全機能に加え ・月締め ・電話サポート ・税務調査サポート補償 など |
「スターター」は必要最低限の機能で確定申告を済ませたい方向けのプランです。
「スタンダード」は、日々の経理の効率化から確定申告までを一括で行えるプランで、3つのうち最も選ばれています。レシート写真の読み取り無制限のため、領収書の多い小売業やネット販売業の事業主におすすめです。
「プレミアム」はチャットやメールだけではなく電話でのサポートにも対応しているなど、手厚いサポートが特徴です。税務調査のサポート補償も行っているため、法人化を見据えている個人事業主や、事業拡大している個人事業主におすすめです。
法人向け
法人様向けプランは4種類あり、それぞれ料金や機能に違いがあります。
年払い (税抜) | 月払い (税抜) | 主な機能 | |
ミニマム | 1,980円/月 (23,760円/年) | 2,680円/月 | ・ユーザー3名無料 ・ユーザー上限3名まで ・効率的な記帳 ・決算書作成 ・見積・請求・納品書作成 ・入金・支払管理 ・チャット、メールサポート ・電子帳簿保存法対応 など |
ベーシック | 3,980円/月 (47,760円/年) | 5,280円/月 | ※ミニマム全機能に加え ・ユーザー3名まで無料 ・追加上限なし(1人300円/月) ・請求書の定期・一括請求機能 ・従業員の経費精算機能 ・ワンクリック振込(対応のインターネットバンキング必要) ・電話サポート など |
プロフェッショナル | 39,800円/月 (477,600円/年) | 47,760円/月 | ※ベーシック全機能に加え ・10人まで無料 ・追加上限なし(1人500円/月) ・予実管理 ・稟議/ワークフロー ・部門別の配賦 ・セグメントタグ ・salesforce、kintone連携 など |
エンタープライズ | ※要問合せ | ※要問合せ | ※要問合せ |
「ミニマム」は決算機能の作成と記帳などを効率化したい方におすすめです。最低限の機能さえあればよい方にはリーズナブルなプランといえます。
「ベーシック」は最も選ばれているプランです。経理全体を効率化させたい、今後の方針を決めやすくするために数字を可視化したいとお考えの方に最適です。
「プロフェッショナル」は社内ワークフロー、会計の管理を行いたい方におすすめのプランです。資金繰り機能などもあるため、利益の大きい中規模から大規模の法人におすすめです。
監査対応を必要とする企業の場合は、「エンタープライズ」のプランがよいでしょう。仕訳承認や変更履歴の確認、ユーザー情報の更新履歴など、内部統制の機能を備えています。
無料で試せるプランも有り
「初めて会計ソフトを使う」「他のソフトと比べてみたい」という方でも安心して導入できるよう、freee会計には無料のお試し期間があります。有料プランと比べると一部に機能制限があるため、注意しましょう。
制限のある機能 | 【法人・個人共通】 取引データの閲覧・編集 請求書類の閲覧・編集 書類の写真等のデータ取込(ファイルボックス) 仕訳帳のCSV/PDF出力 総勘定元帳のCSV/PDF出力 メンバー招待可能人数 【法人のみ】 入金・支払管理レポート 決算書の作成機能 |
利用できない機能 | 【法人・個人共通】 取引データのCSV出力 チャットサポート メールサポート 電話サポート |
freee会計の強み
ここまで、freee会計の料金や個人事業主・法人向けのプランなどを紹介しました。
事業の規模を問わず経理をサポートできるfreee会計の強みは、機能の豊富さです。具体的には、帳簿の自動仕分け、領収書の電子化、POSレジや電子マネーとの連携、豊富なテンプレートが使えるなどの機能を有しています。
1.サポート機能が充実しているので、知識がなくても安心
freee会計は、チャット・メール・電話など各種サポートが充実しており、操作や作業に不安があっても迅速に対応してもらえます。専門知識のある従業員が社内にいない場合や、経営者自ら経理業務を行っている場合も、安心して導入することができます。
2.簡単な操作で経理作業全般を効率化
freee会計は銀行口座やクレジットカード、POSレジやネットショップの売上情報を連携させることができるため、手作業で記帳する手間や時間を削減できます。また、仕訳入力すれば自動で各種帳票にも転記されることから、人的エラーを防ぐこともできます。
記帳以外にも、経理担当者の作業を楽にする機能が搭載されています。例えば毎月発生する地代家賃や役員報酬などを登録しておけば、テンプレートを呼び出すだけで仕訳内容を再現することができるため、業務全般の効率化が実現します。
3.経理業務にかかるコストを削減
freee会計はクラウド会計ソフトであるため、税率の変更などの法改正があった場合も、自動でバージョンアップされます。月々の使用料はかかりますが、ソフトを買い換える必要はなく、対応に追われて業務が停滞する心配もありません。
【評判を紹介】freee会計を利用した方の声
freee会計は、実際に利用した方から以下のような評価を受けています。
【良い評判】 ・freeeシリーズを使っている税理士を紹介してくれるため、便利 ・クラウド型なので、スマホから入力できて楽 ・銀行口座やクレジットカードと連携できる点が良い ・◯✕形式の質問に答えるだけで確定申告を自動作成できるのが良い 【悪い評判】 ・簿記の知識がない人にとって使いやすいようになっているため、簿記の知識がある人にとっては独自の用語が使われていて逆にわかりにくいところがある ・使用者が多いので、問題が起きても解決しやすい ・サポートにつながりにくいことがある ・自動経理の同期エラーが起こることがある |
ご自身が置かれている状況と近い場合は、ぜひ無料プランから試してみてください。
こんな人・法人におすすめ
freee会計はあらゆる規模・形態の会社の経理業務に対応した会計ソフトですが、特におすすめしたい事業者について説明します。
経理業務の経験が少ない人
freee会計は、〇×形式の質問に答えるなど、ソフトの指示に沿って作業を進めるだけで簡単に申告書が作成できます。個人事業主で経理の知識に疎かったり、社内の経理担当者が経験が浅い場合でも、スムーズに経理作業を行えます。
起業したての個人事業主や法人
freee会計は、大企業向けのソフトと比べると値段を抑えて導入することができます。必要最低限の機能のみを備えたプランも用意されているため、経理作業にあまり費用をかけたくない、スタートアップの企業におすすめです。
オフィス外で作業することが多い人
freee会計はクラウド会計ソフトのため、オンラインですべての作業を完結させることができます。経理担当者がテレワークを実施していたり社外での作業が多い場合、インターネット環境があればどこでも作業できるfreee会計がおすすめです。
まとめ|適したプランを選べば、効率化と経費削減が実現可能に
本記事では、freee会計の提供されているプランや強みを解説しました。
会計ソフトはヒューマンエラーの発生を防止し、ミスなく、慎重に経理作業を進めるにあたっての強い味方です。特にfreee会計は初めてでも簡単に使えることが特徴です。事業形態や会計ソフトの導入目的に適したプランを選んで、経理業務の負担を減らしてみませんか。
なお、本サイトでご紹介している会計ソフトは、アフィリエイト広告の出稿を受けています。
よくある質問
Q1.freee会計を無料で試すことはできますか? |
freee会計は無料のお試し期間を設けています。一部機能に制限はありますが、基本的な操作性などはこの期間に試すことができます。 |
Q2.freee会計は、どのような会社におすすめでしょうか? |
freee会計は、個人事業主から大企業まで幅広い規模の会社における経理作業をサポートできますが、特に経理業務の経験が少ない人、スタートアップの企業、オフィス以外で作業をすることが多い方におすすめです。 |