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弥生会計の評判は?特徴や導入に向いている人も紹介

経理処理は、事業規模に関わらず、どの企業にも必要な業務です。電子帳簿保存法やインボイス制度などの法改正が続くなか、手動で経理業務を続けることは担当者にとっても大きな負担になります。そこで有効な手段の一つが、会計ソフトの導入です。

経理業務の効率化を担う会計ソフトの1つが「弥生会計」です。本記事では、弥生会計がどのように経理業務の効率化に寄与しているのか、個人事業主と法人に分けて、具体的な特徴とともに紹介します。

弥生会計とは

「弥生会計」は、個人事業主や法人の経理業務で幅広く使われている会計ソフトの製品の一つです。

必要な経理業務や事業内容、経営方針などの違いによって、多種多様なシリーズがラインナップされています。ここで、特に注目すべき個人事業主向けと法人向けに分けて4種類紹介します。

個人事業主向け

弥生会計の個人事業主向け会計ソフトには、申告方法別に分けた「青色申告オンライン」と「白色申告オンライン」の2種類があります。MM総研の個人事業主向け調査によると、個人事業主版は8年連続でシェアNo.1を獲得しており、ユーザーからも人気の製品であることが分かります。

やよいの青色申告オンライン

やよいの青色申告オンライン」は、青色申告を行う個人事業主や中小企業を対象にした会計ソフトです。

3つのプランがあり、それぞれ料金・機能・サポートが異なります。

【プラン比較表】やよいの青色申告オンライン

プラン名セルフプランベーシックプラントータルプラン
対象・使用感を試してみたい方
・サポートを必要としていない方
・操作ミスを避けるため、確認や質問の窓口を持っておきたい方・会計ソフトを最大限に活用し、業務の質や効率を向上させたい方
価格
(税抜)
8,800円/年13,800円/年24,000円/年
機能・取引内容の自動登録
・確定申告書作成
・提出取次レポート作成
・取引内容の自動登録
・確定申告書作成
・提出取次レポート作成
・取引内容の自動登録
・確定申告書作成・提出
・取次レポート作成
サポートなし・操作サポート(電話・チャット・メール)
・画面共有サポート
・確定申告時期のサポート応対時間延長サービス
・操作サポート(電話・チャット・メール)
・画面共有サポート
・確定申告時期のサポート応対時間延長サービス
・会計業務相談
・マイナンバー業務相談
・消費税改正業務相談
トライアル(税抜)あり
初年度無料
あり
初年度6,900円
あり
初年度12,000円

青色申告によって確定申告をする際、確定申告書Bと青色申告決算書の2種類の書類を提出する必要があります。やよいの青色申告23には、確定申告書類を自動生成する機能が搭載されているため、ソフト1つで簡単に青色申告の準備を進めることができます。さらに、インターネットを使って直接申告するe-Tax(電子申告)にも対応しているため、税務署に出向く手間も削減できます。

やよいの白色申告オンライン

やよいの白色申告オンラインは、白色申告を行う個人事業主や中小企業を対象にした会計ソフトです。

「やよいの青色申告オンライン」同様3つのプランがあり、それぞれ料金・機能・サポートが異なります。

【プラン比較表】やよいの白色申告オンライン 

プラン名フリープランベーシックプラントータルプラン
対象・使用感を試してみたい方
・多くのサポートを必要としていない方
操作ミスを避けるため、確認や質問の窓口を持っておきたい方会計ソフトを最大限に活用し、業務の質や効率を向上させたい方
価格
(税抜)
無料9,200円/年16,800円/年
機能・取引内容の自動登録
・確定申告書作成・提出
・取次レポート作成
・取引内容の自動登録
・確定申告書作成・提出
・取次レポート作成
・取引内容の自動登録
・確定申告書作成
・提出取次レポート作成
サポートなし・操作サポート(電話・チャット・メール)
・画面共有サポート
・確定申告時期のサポート応対時間延長サービス
・操作サポート(電話・チャット・メール)
・画面共有サポート
・確定申告時期のサポート応対時間延長サービス
・会計業務相談マイナンバー業務相談
・消費税改正業務相談
トライアル(税抜)なしあり
初年度4,600円
あり
初年度8,400円

弥生の白色申告オンラインには、完全無料の「フリープラン」が用意されています。無料とはいえ、基本的な会計機能から確定申告に必要な機能までを全て網羅しているので、使用感を試したい方や経理業務や確定申告が初めての方も、安心して活用できます。

法人向けはクラウド型とインストール型の2種類

弥生会計の会計ソフトは、法人向けのサービスにも力を入れています。MM総研の法人向け調査によると、法人版サービスはシェア3位を獲得しており、個人事業主だけでなく法人のニーズに適応した製品も強く支持されていることがわかります。

【クラウド型】弥生会計オンライン

弥生会計オンライン」は登録ユーザー数280万突破、お客様満足度94%と、多くのユーザーから圧倒的な支持を得ています。機能は豊富ですが、簿記の知識がなくとも簡単に操作できることもメリットです。

【プラン対応表】弥生会計オンライ

プラン名セルフプランベーシックプラン
対象コストを抑えたい方充実したサポートを受けたい方
価格(税抜)26,000円/年35,200円/年
機能・取引内容の自動登録
・決裁書作成・提出
・取次レポート作成
・取引内容の自動登録
・決裁書作成・提出
・取次レポート作成
サポートなし・操作サポート(電話・チャット・メール)
・画面共有サポート
・確定申告時期のサポート応対時間延長サービス
トライアル(税抜)あり
初年度無料
あり
初年度4,000円

料金は年間ごとの支払いとなり、支払方法は口座振り込みもしくはクレジットカードから選択できます。セルフプランの場合、電話やメールでのサポートは提供されませんが、法令の改正に伴う基本的なサポートは受けられます。充実したサポートをご希望の方は、ベーシックプランがおすすめです。

【インストール型】弥生会計23

弥生会計23は、帳簿・伝票入力や法人決算書作成など、経理ソフトで必要最小限求められる機能は一通り使えます。機能を絞ってシンプルに使いたいユーザーにおすすめです。

機能一覧

導入・設定・クイックナビゲーター
・スタートアップガイド
・質問形式の設定画面
・業種別テンプレート
・部門管理
取引入力・かんたん取引入力
・スマート取引取込
・帳簿入力(現金出納長など)
・伝票入力(入金/出金/振替伝票)
・仕訳アドバイザー
・仕訳の一括登録
集計残高試算表(月次・期間/前年対比/グラフ)
・Excelへの書き出し
資金繰り・資金繰り管理
・手形管理(受取・支払)
経営分析・予算管理・経営分析(5期比較財務諸表/損益分岐点分析/比率分析ABC分析)
・予算実績管理
・キャッシュ・フロー計算書
法人決算・決算書作成(法人・個人)
・消費税申告書(一般用・簡易課税用)
・固定資産管理
・法人事業概況説明書
・勘定科目内訳書
個人決算・申告・青色申告・白色申告(週市内訳書)
・令和3年分所得税確定申告書
・e-Tax (電子申告)
便利な機能・サービス・マイポータル/データ共有サービス
・データバックアップサービス
複数台での運用・分散入力機能
・2台での運用
・3台以上での運用
印刷帳票一覧・専用用紙
・汎用用紙(白紙)

弥生会計23はサポート体制も充実しており、「あんしん保守サポート」として3つのプランが提供されています。ここでは、「弥生会計23」の製品の中で、小規模法人・個人事業種向けの製品「弥生会計23スタンダード」のサポートプランについて紹介します。

【弥生会計23スタンダード】あんしん保守サポート

プラン名セルフプランベーシックプラントータルプラン
価格
(税抜)
初年度:無料
30,600円/年
初年度:無料
40,500円/年
初年度:26,950円
53,900円/年
サポート・バージョンアップ製品無償提供
・法令改正対応
・スマート取引取込
・データバックアップサービス
・データ共有サービス
・福利厚生サービス
※セルフプランに加えて
・電話サポート
・メールサポート
・仕訳相談
・確定申告相談(個人)
・経理業務相談
・消費税改正業務相談
・マイナンバー相談
※ベーシックプランに加えて
・周辺ソフトウェアサポートPC
・ネットワークサポート

弥生会計の評判|利用者の良い口コミも悪い口コミも

「弥生会計」を使用するユーザーの口コミを見ると、良い点と悪い点それぞれ記載されています。多くの利用者からは使い勝手の良さやサポートの質の高さを評価されていますが、一方で操作感や特定の機能に関する要望も指摘されています。

ここでは、実際のユーザーからの良い口コミと悪い口コミを紹介します。

良い口コミ

多くの利用者が満足している点として、シンプルな操作性、初心者にも優しい設計、そして専門家に匹敵するサポートの品質などがあります。 

・シンプルで使い勝手が良い
  ー仕訳作成のサポートが優れている
  ー簿記の知識がない会計初心者でも使いやすい

・カスタマーサポート(相談電話)が優秀
  ー共通画面のサポートが非常に便利。会計ソフト初心者が多い場合は本当におすすめ
  ーサポートの質が良いので、税理士の助けがいらなかった
  ー電話だけでなくメールサポートの品質も高い。質問に的確に答えてもらえる
  ー弥生会計のサポートデスクのおかげで確定申告が簡単にできた

・1年間無料でお試しできる

・会計事務所との連携ができるので安心
  ー会計事務所と弥生ドライブを利用してデータ共有できるのが便利
  ーほとんどの税理士さんが弥生会計ユーザーなので話が通じやすい

・もともと個人事業主用に開発されたためか、個人事業主も使いやすい

悪い口コミ

一部の利用者からは、使い勝手の面での不満や、特定の機能に関する要望が上がっています。

・費用は安いが入力が不便に感じた
  ー逆仕訳を一発でできない
  ー部門に分けられないため、貸借対照表と損益計算書の入力が複雑

・帳簿作成に難あり
  ー帳簿として出すのが分かりにくい
  ー帳簿作成の短縮機能が使いにくく、1つの仕訳を作成するのに時間がかかりすぎる
  ー出力できる帳票が限定されているためカスタマイズできない

・機能が限定されている
  ーマイナンバー管理・給与計算・請求書作成などの機能がない(別ソフトの導入が必要)
  ー台帳のコードや文字数に制限があるので、取込元CSVデータを編集して文字数を調整することが大変
  ー支払い方法が年払いしか選べない(利用期間の途中で解約すると損してしまう)
  ー取引先名称と適格請求書発行事業者番号の関連付けができない

・アプリ版が使いにくい

弥生会計の利用をおすすめしたい方

コスパを重視したい方、操作に不安のある方は特に、弥生会計の導入はおすすめです。

弥生会計は無料で1年間利用することができるほか、下位プランでもサポート以外の機能が利用可能です。経理作業に多くの時間をかけず、ビジネスの成長や売上拡大に注力したい方には大きなメリットとなります。

また、口コミを見ると「サポートが丁寧」という声が目立ちます。特に、操作画面を共有しながらのサポートは、ソフトウェアや機械操作に不慣れな方でも安心して使用することができると考えられます。さらに、業務に関する相談もサポート内で行えるため、総合的なアドバイスが得られるのも強みです。

まとめ|弥生会計はコスパ重視・操作に不安がある人におすすめ

本記事では、人気の会計ソフト「弥生会計」を紹介しました。

弥生会計シリーズの主な特徴として、「高いコストパフォーマンス」「初心者向けのシンプルさ」「充実したサポート」の3つが挙げられます。自社の実際の課題や必要性を見極め、弥生会計の特徴や評判をもとに総合的に判断してみてください。

なお、本サイトでご紹介している一部の会計ソフトは、アフィリエイト広告の出稿を受けています。

よくある質問

Q1.弥生会計の導入に向いている企業はありますか。
弥生会計は必要最低限の機能のみを安価に提供しています。そのため、バックオフィスにお金をかけない方針の企業や利益構造が単純な企業が向いています。

詳しくは「弥生会計の利用をおすすめしたい方」をご覧ください。
Q2.弥生会計における個人事業主向けプランを知りたいです。
弥生会計では、個人事業主向けに「青色申告」と「白色申告」の2種があり、さらにそれぞれに異なる3つのプラン「フリー」「ベーシック」「トータル」が用意されています。具体的な内容や違いについては、青色申告を検討される方は「やよいの青色申告オンライン」を、白色申告を検討される方は「やよいの白色申告オンライン」を参照してください。