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経理ソフトの評判を知りたい!おすすめ5選も紹介

企業経営に欠かせない経理業務ですが、負担に感じる企業も珍しくありません。できるだけ負担をかけないようにと、経理ソフトを導入して成果をあげている企業も数多く存在します。

しかし、経理ソフトにも導入コストがかかる以上、安易な導入で失敗する事態は避けたいものです。そこで参考にしたい情報の1つが、経理ソフトの評判です。よい評判を得ている製品であれば安心感を得られますし、もし悪い評判が記載されていても、導入時に注意したほうがよい点を事前に把握できるため、経理ソフトを選ぶ際に参考となるでしょう。

この記事では、経理ソフトの代表的機能や選び方を紹介した上で、おすすめの経理ソフトを評判とともに解説します。

経理ソフトの代表的機能

経理部門では、企業の収支や売上など、お金の流れを記録・管理する役割を担っています。経営者や企業のステークホルダーに対し、金銭的状況を報告する役割もあることから、どの企業にも欠かせない業務の一つです。

しかし経理業務は、営業や商品開発と異なり、直接的に利益をもたらす業務ではないため、あまり人員やコストをかけたくないものです。かといって、お金を扱う業務の性質上、他の業務以上にミスが許されないため、安易な人員・コストカットも難しいのが実情です。

そこで多くの企業で導入されているのが、経理ソフトです。経理ソフトは経理業務を自動化することで、多くの企業で経理業務の効率化やミス削減に貢献しています。ここでは、経理ソフトの代表的な機能を4つ解説します。

仕訳補助・決算書作成

経理ソフトに売上や経費の数字を入力すると、勘定科目への仕訳や転記を補助してくれます。転記にかかる時間を短縮できるほか、手入力によって数字を打ち間違えるといった人的エラーも防げます。

経理ソフトによっては、仕訳データの取り込みや入力済みデータの流用、仕訳のテンプレート化などの機能を搭載したものもあるため、決算書作成の手間も大幅な削減が期待できます。

債権・債務管理

債権・債務管理は、売掛・入金情報や買掛・支払情報について管理を行う機能です。

顧客の要望に応じて請求・支払いのパターンや、伝票フォーマットの修正・調整に対応できます。簡単な債権・債務管理であれば、専門の債権管理システムが不要になるので、社内で使用するシステムを増やさずに済むでしょう。

経営分析

経理ソフトの中には、入出金や経費のデータから、経営分析を行ってくれる機能を有するものもあります。経営状況をわかりやすく示すことができれば、経営者やステークホルダーに示す際にも役立つでしょう。

また、支店・部署・地域ごとにデータを分けて、グラフや一覧表に経営分析結果を見やすく加工できる機能があれば、データ分析の手間をかけずわかりやすく表示してくれます。

勘定科目の構築

経理ソフトでは、規模や業種に合わせて勘定科目を自由に設定できます。初期設定では、一般的に使われる勘定科目や補助科目が登録されていますが、自身で追加や変更・削除できるものもあります。業界や企業ならではの勘定項目の考え方があったとしても、安心です。

経理ソフトの選び方

数多く存在する経理ソフトの中から、経理ソフトを選ぶためのポイントは複数存在します。経理ソフトの導入目的や自社のITリテラシーによって、最適な経理ソフトが異なるため、まずはどのポイントを優先するか決めておき、自社にとって最もよい経理ソフトを選ぶとよいでしょう。

このあと紹介する経理ソフトの評判も、経理ソフトを選ぶ際には参考になる情報の1つですが、インターネット上の評判は、投稿者の主観が混じっていることも多々あるため、まずは基本的なポイントを確認しておきましょう。

操作性

経理ソフトは入出金記録や書類作成など、利用頻度が高くなりがちです。日々使うものだからこそ、操作性の良さは重視しましょう。とはいえ、経理に関する知識や個人の感覚によって使いやすいと感じる経理ソフトは違います。実際に使う人が使いやすいと感じるものを選ぶことがおすすめです。

経理ソフトによっては、本導入前の無料トライアルがあったり、無料のプランを有するものもあります。事前に操作性を確認しておけば、無駄な出費を防ぎつつ操作しやすい経理ソフトを選ぶことができます。

サポート体制

経理ソフトを新しく導入しても、使っていく過程で操作方法がわからなくなることや、セキュリティなどで思わぬトラブルが発生することは十分想定されます。解決に時間がかかると業務に支障が出てしまうこともあるかもしれません。

そこで、経理ソフトのサポート体制についても確認しておきましょう。サポート体制が充実していれば、操作方法がわからないなどのトラブルがあっても、即座に解決できる可能性が高まります。

▼サポート体制で確認すべき点

  • 問合せに速やかに対応してくれる
  • 問合せ対応時間・曜日
  • 問合せ方法(メールやチャットなど)

利用できる機能

経理ソフトを導入する際には、経理業務に関する情報共有を促進したい、入手金データを自動化して入力作業の効率化やミス削減を図りたいなど、目的を明確にしましょう。

例えば手入力のミスを減らしたいのであれば、入力内容のチェック機能があれば便利ですし、決算書作成の手間を減らしたい場合は、決算書作成を自動化する機能があれば、効率的に決算書を作成できます。

設定した目的を達成するためには、経理ソフトにはどのような機能が必要か洗い出し、必要な機能を使えるか確認すれば、経理ソフトの導入目的を満たせるはずです。

経理ソフトの多くは、プランによって利用できる機能や同時利用可能人数が異なるため、あわせて確認しておきましょう。

動作環境

企業で所有する端末で、経理ソフトが使えるか確認しましょう。例えば、インストール型経理ソフトの場合は、WindowsOSにしか対応していないケースもあります。対応するOS(Windows、Macなど)やバージョンを事前に確認しておくことが大切です。

利用コスト

利用コストも、経理ソフトを選択する際には注目すべきポイントです。

経理ソフトの中には、完全無料で使えるものもあります。また、有料のソフトであっても、本導入前に無料トライアルを使える場合もあります。有料の経理ソフトを導入したいのであれば、以下の2点を確認しておくとよいです。

▼有料経理ソフトのチェックポイント

  • 支払い形式(買い切り、月額など)
  • 支払い手段(クレジットカード、銀行振り込み、決済サービスなど)

向いているユーザー層

経理ソフトごとに、どのようなユーザー層の利用が向いているか大きく異なります。個人事業主から大企業まで対応できる経理ソフトもありますが、中小企業向けや個人事業主向けなどに特化している経理ソフトも珍しくありません。

法人向けの場合、何人程度の利用を想定しているかも併せて確認しておくと、自社の規模に応じて最適な経理ソフトを選択できるはずです。

さらに、経理ソフトによっては、飲食店や土木業界など特定の業界向けに特化しているものもあるため、該当する業界であれば検討の価値があるかもしれません。

他ツールや金融機関との連携

経理ソフトと、勤怠管理やPOSシステムなど、自社ですでに使っている他ツールと連携できるか確認しましょう。他ツールと連携できる経理ソフトであれば、データ入力の手間が省ける上に転記ミスも防げます。

また、銀行やクレジットカードとの連携が可能な経理ソフトの場合は、提携先の中に自社が利用している金融機関があるかも確認しておきましょう。

経理ソフトのおすすめ5選を評判とともに解説

ここまで、経理ソフトの機能や選び方について解説してきました。今回は、中小企業で経理ソフトを導入したことがない方を想定して、特におすすめの経理ソフトを5つ、評判とともに紹介します。

▼各経理ソフトの評判まとめ

よい評判悪い評判
マネーフォワードクラウド会計・直感的操作で日々の仕訳を入力可能(旅行業界)
・レポートで営業利益率などの財務指標を示してくれるので、自社の財務状況を一目で把握できる(SI)
・AIによる勘定科目の予測精度があまり高くない(コンサルティングサービス)
・デザインがやや古臭く感じる(小売)
freee会計・経理担当者を3人から1.5人に減らしても、業務を遂行できるようになった(飲食系企業)
・自動入力機能を活かして、経理業務の入力作業量が、従来の5%まで削減(観葉植物業界)
・ワークフロー申請時の通知が多い(医療系)
・返信に時間がかかる、質問の意図と違った回答が来るなど、サポート体制に不満(IT業界)
弥生会計23・「スマート取引取込」を活用することで、銀行口座入出金、クレジットカード利用明細を自動で取り込めるよう設定し、入力作業の手間が大きく削減(工業機械メーカー)
・月々のお金の流れや、前年度との財務状況比較を簡単に把握できる(PCスクール)
・セールスやDMが多いことに不満を感じる(小売業界)
・データを入力した日付順に並び替えることが不可能(税理士事務所)
フリーウェイ経理Lite・タイムけリーに会計事務所とユーザーとの連携が可能(会計事務所)
・無料で使える(人材企業)
・インターフェイスの見やすさや入力効率は、他の有料経理ソフトと比較すると劣る(人材企業)
・簿記の知識がない人にはおすすめできない(IT業界)
TKC FXクラウド・エクセルの現金出納帳からそのまま仕訳計上できる機能が便利(プロスポーツチーム)
・月次決算確定後の試算表を自動的に金融機関に送信できる(建設企業)
・クラウドであるためか、1つ1つの仕訳を完了するごとに読み込みが長く感じる(輸送機器メーカー)
・入力内容の検索がスムーズにできない(医薬業界)

マネーフォワードクラウド会計

マネーフォワードクラウド会計

マネーフォワードクラウド会計は、会計業務を約1/2に削減(2019年9月 株式企業マネーフォワード調べ)してくれる経理ソフトです。Amazonなど、3,000以上のサービスと連携可能であるため、入出金や取引のデータ入力を大いに楽にしてくれます。

料金については、年額プランと月額プランを選べます。どのプランでも30日間の無料トライアルが利用可能なので、無料トライアルで使い勝手を試してみましょう。

プランごとの料金例(いずれも税抜価格)

スモールビジネス(小規模事業者向け)3,980円/月(月払い)
ビジネス(中小企業向け)59,760円/年(年払い)

サポート体制については、サポートサイトやお役立ちセミナーなどのコンテンツがあります。また、チャットやメールによるサポートも利用可能です。

なお、個人事業主向けの「マネーフォワードクラウド確定申告」や上場企業向けの「マネーフォワードクラウド会計Plusなどの姉妹製品も充実しています。ソフト同士の連携も容易なので、必要に応じて姉妹製品の導入も検討してみましょう。

マネーフォワードクラウド会計の評判まとめ

よい評判直感的操作で日々の仕訳を入力可能(旅行業界)レポートで営業利益率などの財務指標を示してくれるので、自社の財務状況を一目で把握できる(SI)
悪い評判AIによる勘定科目の予測精度があまり高くない(コンサルティングサービス)デザインがやや古臭く感じる(小売)

freee会計

freee会計

freee会計は、日本でもっとも有名なクラウド型経理ソフトの1つです。確定申告や決算書類作成など、事業規模を問わずあらゆる個人事業主・法人の経理業務を強力にサポートしてくれます。

法人向けと個人事業主向けで、それぞれ3パターンのプランが存在しており、いずれも年払いと月払いが選択可能です。また、全てのプランで30日間の無料トライアルが可能なので、手軽に使い勝手を試すことができます。

▼プランごとの料金例(いずれも税抜価格)

スターター(個人事業主向け)1,480円/月(月払い)
プロフェッショナル(法人向け)477,600円/年(年払い)

サポート体制としては、メールやチャット、電話によるサポートがあります。また、使い方を解説しているYoutubeチャンネルもあるので、参考にしてみてください。

▼freee会計の評判まとめ

よい評判・経理担当者を3人から1.5人に減らしても、業務を遂行できるようになった(飲食系企業)
・自動入力機能を活かして、経理業務の入力作業量が、従来の5%まで削減(観葉植物業界)
悪い評判・ワークフロー申請時の通知が多い(医療系)
・返信に時間がかかる、質問の意図と違った回答が来るなど、サポート体制に不満(IT業界)

弥生会計23

弥生会計23

弥生会計23は、インボイス制度に対応している、売上実績No.1の定番会計ソフトです。「ITreview Grid Award 2023 Winter」では青色申告ソフトカテゴリで「High Performer」を受賞するなど、ユーザーからの支持は確かなものです。AIによる自動仕訳や、クラウド上の取引データ保存などで、強力に経理業務をサポートしてくれます。

料金については、年額プランだけですが、どのプランでも1年間の無料トライアルが利用できます。料金の支払い方法には、クレジットカード払いと口座振替がありますが、基本的に自動更新されることに注意しましょう。

▼プランごとの料金例(いずれも税抜価格)

スタンダード・セルフプラン(小規模法人向け・操作サポートがなく、必要最小限の機能のみ)48,000円/年(年払い)
プロフェッショナル・ベーシックプラン(中小規模法人向け・操作質問など標準的サービスが利用可能)88,000円/年(年払い)

※いずれも「あんしん保守サポート」付き初年度優待価格

サポート体制については、バージョンアップ製品無償提供や法令改正対応など、基本的なサポートは全プランで対応しています。ただ、電話やメールによるサポートは、セルフプランでは対応していないので、操作に自信がなければベーシックプランやトータルプランがよいでしょう。

弥生会計23の評判まとめ

よい評判・「スマート取引取込」を活用することで、銀行口座入出金、クレジットカード利用明細を自動で取り込めるよう設定し、入力作業の手間が大きく削減(工業機械メーカー)
・月々のお金の流れや、前年度との財務状況比較を簡単に把握できる(PCスクール)
悪い評判・セールスやDMが多いことに不満を感じる(小売業界)
・データを入力した日付順に並び替えることが不可能(税理士事務所)

フリーウェイ経理Lite

フリーウェイ経理Lite

フリーウェイ経理Liteは、インストールもバージョンアップ(アップデート)も永久無料の経理ソフトです。WindowsOSに対応しており、無料でありながら経理ソフトに求められる基本的な機能はすべて備わっています。

▼フリーウェイ経理Liteで使える機能の例

  • 補助科目作成
  • エラーチェック機能
  • 全科目月次損益計算書
  • 消費税試算表
  • 損益分岐図表
  • 伝票印刷
  • 他の会計ソフトやExcelで入力したデータの取込
  • 勘定式決算報告書

サポート体制としては、ホームページ上にマニュアルや使い方解説動画、さらにはよくある質問が掲載されています。資料もホームページ上からダウンロードできるので、導入を検討している方は参考にしてみてください。

また、有料プラン(税抜36,000円/年)であれば、自動仕訳やスタッフによる操作サポートも利用可能です。フリーウェイ経理Lite提携の税理士による操作サポートを受けられるプランもあるので、興味があれば該当する税理士事務所に問合せてみましょう。

フリーウェイ経理Liteの評判まとめ

よい評判・タイムリーに会計事務所とユーザーとの連携が可能(会計事務所)
・無料で使える(人材企業)
悪い評判・インターフェイスの見やすさや入力効率は、他の有料経理ソフトと比較すると劣る(人材企業)
・簿記の知識がない人にはおすすめできない(IT業界)

TKC FXクラウド

TKC FXクラウド

TKC FXクラウドは、企業の財務経営力・資金調達力強化をサポートするクラウド型経理ソフトシリーズです。365日変動損益計算書や部門別業績管理などの機能によって、企業経営の現状や目標を可視化できます。

また、中小企業25万社超・1,175種類・65分析項目収録のTKC経営指標を活用すれば、自社の経営状況をより客観的に分析できるでしょう。なお、TKC FXクラウドの製品には、建設業、医療、農業に特化した製品もあるので、該当する業界であれば導入を検討してみてください。

▼製品ごとの料金例(いずれも税込価格)

FX2クラウド15,400円/月
FX4クラウド 55,000円/月〜

サポート体制としては、TKC FXクラウドシリーズと提携している税理士事務所を紹介するサービスがあります。また、必要に応じてIT導入補助金を活用すれば、最小限のコストで最大限TKC FXクラウドのサービスを使いこなせるよう、姉妹製品の組合せについてもアドバイスしてくれます。

TKC FXクラウドの評判まとめ

よい評判・エクセルの現金出納帳からそのまま仕訳計上できる機能が便利(プロスポーツチーム)
・月次決算確定後の試算表を自動的に金融機関に送信できる(建設企業)
悪い評判・クラウドであるためか、1つ1つの仕訳を完了するごとに読み込みが長く感じる(輸送機器メーカー)
・入力内容の検索がスムーズにできない(医薬業界)

まとめ|経理ソフトを選ぶ際には評判も参考にしよう

経理業務の負担軽減に役立つ経理ソフトについて、評判をもとにおすすめの製品を5つ紹介しました。

数多く存在する経理ソフトの中から、自社にとって最適な経理ソフトを選ぶには、導入目的や自社のITリテラシーなどから特に重視するポイントを事前に考えておく必要があります。自社の状況や目的によって受ける印象は異なる場合も多いため、評判すべてを鵜吞みにせず、何を重視するかの軸をもって選定するとよいでしょう。

無料プランや無料トライアルがある経理ソフトであれば、自社にとって最適な経理ソフトか、無料で使って自分の目で判断しやすくなるのでおすすめです。

なお、本サイトでご紹介している一部の会計ソフトは、アフィリエイト広告の出稿を受けています。

よくある質問

Q1.経理ソフトを選ぶ際に、評判以外にどのようなポイントを意識すればよい?
経理ソフトを選ぶ際のポイントには、例えば以下があります。

・操作性
・サポート体制
・利用できる機能
・動作環境
・利用コスト
・向いているユーザー層
・他ツールや金融機関との連携

詳しくは「経理ソフトの選び方」の章をご覧ください。
Q2.代表的な経理ソフトとして、例えばどのようなものがある?
経理ソフトは多数存在しますが、この記事では以下の5製品を紹介しました。

・マネーフォワードクラウド会計
・freee会計
・弥生会計23
・フリーウェイ経理Lite
・TKC FXクラウド

詳しくは「経理ソフトのおすすめ5選を評判とともに解説」の章をご覧ください。