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経理ソフトおすすめ10選を紹介|導入前に確認しておきたいポイントも解説

経理業務は、会社における金銭の流れから経営状況を把握するための重要な業務です。また、金銭を扱うためにミスが許されないことから、担当者の負担が増えがちな業務でもあります。そこで、経理業務の課題を解決するために有効な手段が、経理ソフトの活用です。

経理ソフトは、さまざまな会社が提供しており、特徴も一つ一つ異なります。さらに、同じ経理ソフトでも複数のプランが用意されていることも珍しくありません。そのため「どのソフトを選べばよいかわからない」となってしまいがちですが、おすすめの経理ソフトがわかれば、選びやすくなるのではないでしょうか。

この記事では、経理ソフトの活用がおすすめな場合や経理ソフトの比較ポイントを解説した上で、おすすめの経理ソフトを10個紹介します。

経理ソフトの活用がおすすめな場合3選

経理ソフトは経理業務を強力にサポートする機能を豊富に有するため、効果的に活用すれば業務の課題を解決できる可能性が大きく高まるでしょう。以下に3つ、経理ソフトの活用がどのような場合におすすめか具体的に解説します。

経理知識に自信がない

経理ソフトには、簿記や会計の知識がない初心者でも、会計関連の書類を簡単に作成できるよう設計されているソフトが数多く存在します。

例えば、ドラックアンドドロップで簡単に仕訳を行い、出入金データの入力内容を反映させて、自動で確定申告の書類を作成してくれる経理ソフトがあります。ジョブローテーションや新規配属など、経理知識をあまり持ち合わせていない人にとって、経理ソフトは大いに頼りになるでしょう。

経理業務の作業を自動化したい

経理ソフトには、経理業務を効率化してくれる機能を有するものが数多く存在します。

▼経理業務を便利にしてくれる機能の例

  • レシートのスキャン機能
  • 機械学習による自動仕訳機能
  • 伝票入力
  • 財政分析
  • 決算書類作成

これらの機能により、決算書類の作成や、経営状況の可視化を自動化できるでしょう。

また、紙やエクセルで経理業務を行っている場合、手作業で細かな数字の入力や計算を行うと、少なからずミスを起こしてしまうものです。経理ソフトを活用し数字の入力や計算を自動化すれば、ミスの防止にもつながるでしょう。

法手続きに適切に対応したい

経理ソフトは、決算や確定申告など、経理にまつわる法手続きに必要な書類作成や、データ送付にも使えます。ただ、税制などの法律は、毎年のように変更されるもので、変更には速やかに対応しなければなりません。

しかし法律の変更についても、経理ソフトを活用すれば、経理ソフトのアップデートにより即対応できます。特に、後述のクラウド型経理ソフトであれば、自動アップデートしてくれるものが多いため、法改定にすぐに対応できるでしょう。

経理ソフトを選ぶときに確認すべき5つのポイント

経理ソフトを効果的に活用することで、経理業務の課題を解決できる可能性が高まります。ただ、さまざまな会社が経理ソフトを提供しており、自社にとって最適な経理ソフトを選ぶことは決して容易ではありません。

自社に適した経理ソフトを選ぶために、着目すべきポイントは複数存在しますが、以下に5つ、代表的な確認ポイントを解説します。

クラウド型かインストール型か?

経理ソフトは、クラウド型とインストール型に大別されます。両者の特徴とメリット、注意点を理解し、利用シーンや自社の状況に応じて、どちらが自社に適しているか参考にしましょう。

▼クラウド型とインストール型のメリット・デメリット

メリットデメリット
クラウド型インターネットに接続していれば、すぐに導入できる有料の場合買い切りではなく月々の料金がかかることが多い
インストール型自社システムに合わせて柔軟にカスタマイズ自社PCのOSに対応していないと使えないことや、アップデートを手動で行う必要がある

クラウド型は、Web上で使用する形式です。インターネットに接続していれば、すぐに導入できます。ただ、有料の場合買い切りではなく月々の料金がかかることが多いことに注意しましょう。手軽に経理ソフトを導入したい場合にはクラウド型の経理ソフトがおすすめです。

一方インストール型は、パッケージ購入やWebサイトからダウンロードする形式です。自社システムに合わせて柔軟にカスタマイズできます。ただ、自社PCのOSに対応していないと使えないことや、アップデートを手動で行う必要があることに注意しなければなりません。一度の買い切りでよく、固定費を増やしたくない場合にはインストール型の経理ソフトがおすすめです。

無料で使えるか?有料の場合の料金プランはどうなっているか?

経理ソフトを導入する前に、経理ソフトの料金を確認しましょう。

経理ソフトの中には、完全無料で使える経理ソフトや、最初の一定期間だけ無料で、途中から有料になる経理ソフトもあります。途中から有料になる場合は、無料で使える期間も確認しましょう。

支払い方法については、買い切りか月々の支払いかだけでなく、クレジットカード払いや銀行振込などの支払い形式も確認しましょう。

▼料金に関する確認事項

無料経理ソフト
  • 完全無料か
  • 完全無料でなければ、無料で使える期間はいつまでか
有料経理ソフト
  • どんな料金プランが用意されているか
  • 料金プランごとに、どのような機能が使えるか
  • 支払い方法・形式はどうなっているか

必要な機能を使えるか?

自社ビジネスの現状や利用シーンを踏まえて、必要な機能を使えるか確認しましょう。例えば大企業であれば、個人事業主や小規模な法人と比較し、利用可能人数やデータ処理可能数が多い経理ソフトが無難です。

反対に、個人事業主や小規模な法人であれば、経営分析に活用できるハイスペックな経理ソフトもあるが、そこまで求めていなければ無駄になりかねません。ただ、事業拡大を視野に入れている場合、将来を見据え機能拡張が可能な経理ソフトがおすすめです。

また、個人事業主では確定申告に必要な書類だけを作れれば事足りますが、法人であれば決算書の作成なども必要になります。場合によっては、特定の業界に特化した経理ソフトの導入も有効かもしれません。例えば、飲食店向けのアドバイスサービスを有するなど、飲食店向けに特化した経理ソフトがあります。他の業界に特化した経理ソフトもあるので、自社の業界向けに特化した経理ソフトがないか、調べてみましょう。

他には、セキュリティ機能も確認は必須です。セキュリティインシデントが発生すると、会社の信用問題や売り上げの大幅な低下にも発展しかねません。それを防ぐには、セキュリティ認証などを受けて、セキュリティ上安心かどうか、確かめておくことが無難です。

▼【企業規模別】重要視したい機能例

個人事業主
  • 確定申告書類作成
  • クレジットカード連携
  • 税金計算
中小企業
  • 決算書作成
  • 伝票作成
  • 予実管理
大企業
  • 暗号化通信
  • 財政分析
  • ログ監視

データの連携は容易か?

経理ソフトと他の既存ツールを連携できれば、既存ツールとデータを共有することで、より業務効率化を実現できます。

例えば、営業支援システム(SFA)と経理ソフトを連携できれば、どちらか片方で入力した取引データを、自動でもう片方にも反映できるため、入力の手間を省くことが可能です。すでにSFAや勤怠管理などのツールを導入している場合は、すでに導入しているツールと経理ソフトを連携できないか確認しましょう。

また、金融機関やクレジットカードと経理ソフトを連携できれば、入出金の履歴を即座に記録できます。こちらも、すでに使っている金融機関やクレジットカードと連携できる経理ソフトであれば、選ぶ際にプラス要素と考えてよいでしょう。

他にも、すでに顧問税理士と契約していれば、税理士と同じ経理ソフトを活用し、データ共有を容易にしてもよいでしょう。顧問税理士とのやり取りに手間を感じている人には、特に重視したいポイントです。

操作しやすいか?

ITリテラシーや経理知識によって、どの経理ソフトが使いやすいかは異なります。無料トライアルや無料プランがあれば、まずは試して操作性を確認すると安心です。

経理ソフトは日々利用するツールであるため、操作性が低いと機能が豊富でも使いこなせないでしょう。業務効率化を実現するためにも、現場で使う人の意見も参考に、操作しやすいものを選ぶことをおすすめします。

確認すべきポイントには、例えばインターフェースやデザイン、操作手順などがあります。また、電話やチャットなどで、使い方サポートを行っている有料経理ソフトも多いため、サポート体制の有無や内容も確認しておきましょう。

【23年最新版】おすすめの経理ソフトを10個紹介

以下に10個、おすすめの経理ソフトを紹介します。それぞれ価格やトライアル期間、対象となる企業規模が異なるため、自社に近しいものを比較してみてください。

▼おすすめ経理ソフト一覧

ソフト名料金価格(税込)無料トライアル期間無料プランの有無どの規模感のユーザーにおすすめ?
freee会計1,480円/月〜
※月払い
30日間なし個人事業主から大企業まで
マネーフォワードクラウド会計3,980円/月〜
※月額プラン
1ヶ月なし個人事業主から大企業まで
やよいの青色申告 オンライン9,680円/年〜1年間なし個人事業主や中小企業
フリーウェイ経理Lite0円〜なし
(無料プランあり)
あり個人事業主や中小企業
会計王44,000円
※希望小売価格
30日間なし中小企業
MJSかんたん!法人会計30,000円
※標準価格
なしなし中小企業や大企業
ちまたの会計0円〜なし
(完全無料)
個人事業主や中小企業(非営利団体)
大蔵大臣NX220,000円〜
※スタンドアロン
なし
※無料体験会あり
なし中小企業や大企業
ツカエル会計オンライン26,400円/年30日間なし中小企業や大企業
円簿会計0円〜なし
(完全無料)
個人事業主や中小企業

freee会計

freee会計

freee会計は、日本で最も有名なクラウド会計ソフトの1つです。経理知識があまりなくても操作しやすいようにデザインされている上、利用者が多いため使い方を解説したコンテンツも充実しています。そのため、経理ソフトが初めての人が使いたい場合にもおすすめできます。

また、Google、Apple、Microsoftのアカウントでもログイン可能です。導入事例も数多く紹介されているので、活用するときに参考にしましょう。

マネーフォワードクラウド会計

マネーフォワードクラウド会計

マネーフォワードクラウド会計は、日本ではfreee会計と並ぶ代表的なクラウド会計ソフトです。仕訳データから決算書を自動作成し、経営状況を簡単に見える化できます。

また、請求書作成や勤怠管理など、姉妹サービスも豊富です。さらに3,000以上もの外部サービスと連携できるため、すでに使っているサービスと連携させれば、バックオフィス業務全般の効率化も見込めるでしょう。

やよいの青色申告オンライン

やよいの青色申告オンライン

やよいの青色申告オンラインは、青色確定申告向けに特化したクラウド会計ソフトです。1年間無料で使えます。

簿記の知識がなくとも、直感的に操作しやすいことも特徴です。e-Taxによる青色申告書提出もサポートしているため、青色申告に慣れていない個人事業主や企業担当者も安心して導入できるでしょう。

フリーウェイ経理Lite

フリーウェイ経理Lite

フリーウェイ経理Liteは、完全無料でありながら、経理業務の遂行に必要な機能は一通り有しているインストール型経理ソフトです。無料でありながら、マニュアルやFAQなど操作方法を学べるコンテンツが充実しています。

また、有料版であれば、クラウド上でのデータ保存もできます。個人事業主や中小企業が、無料で最低限経理業務に必要な機能を使いたい場合に特におすすめです。

会計王

会計王

会計王は、27年間の豊富な実績を有しているインストール型会計ソフトです。クレジットカードや銀行と連携することで、帳簿入力を自動化できます。

また、税法で要求される要件として、JIIMA認証を取得済みです。Zoomでのオンライン相談や、助成金補助金診断ナビなどがあるため、経理業務に自信がない個人事業主や中小企業に特におすすめです。

MJSかんたん!法人会計

MJSかんたん!法人会計

MJSかんたん!法人会計は、WindowsOSに対応したインストール型法人専用会計ソフトです。勘定科目や仕訳データ数は、無制限に取り扱えますので、取引件数の多い企業でも安心です。

また、複数のユーザーを登録できる上に、権限設定も可能です。経営分析機能もあるので、経理業務だけでなく経営分析まで行いたい場合には有力な選択肢と言えるのではないでしょうか。

ちまたの会計

ちまたの会計

ちまたの会計は、サークルやボランティアなど、非営利団体向けに特化しているクラウド会計ソフトです。非営利団体で、あまり経理の知識はないものの、必要になって経理業務をしなければならない場合には、特におすすめです。

ちまたの会計を使えば、家計簿を作る要領で、手軽に操作して経理業務を実施できます。また、ホームページ上のデモサイトでは、使い勝手を試すことが可能です。まずはホームページにアクセスしてみましょう。

大蔵大臣NX

大蔵大臣NX

大蔵大臣NXは、応研株式会社のインストール型経理ソフトです。

振替伝票を元にしたUIで、手書き感覚で簡単に入力できるインストール型経理ソフトです。今まで伝票は手書きを行っており、経理ソフトの操作に慣れていなくても、使いやすいのではないでしょうか。

また、JIIMA認証「電子帳簿ソフト法的要件認証」を有しており、第三者機関より電子帳簿保存法の要件を満たすと認められている点も特徴の一つです。

ツカエル会計オンライン

ツカエル会計オンライン

ツカエル会計オンラインは、インストール不要ですぐに使えるクラウド型経理ソフトです。アクティブメンバー同士で、ツカエル会計オンライン上にて共同作業ができます。

また、キーボード入力で速やかに操作可能です。チームで経理業務を行いたく、かつサクサク経理作業を行いたいと不満に感じているユーザーに、特におすすめと言えるでしょう。

円簿会計

円簿会計

円簿会計は、株式会社円簿インターネットサービスの完全無料クラウド型会計ソフトです。

すでに弥生会計を使っていれば、そこから容易にデータをインポートできます。また、通信データを暗号化して、データを関東と関西の2拠点でバックアップしているので、セキュリティ上も安心です。

ホームページ上で体験版に触れることもできるため、経理ソフトを使い慣れていない方はまず試してみるとよいかもしれません。また、弥生会計ユーザーであれば、データをインポートできるため、ソフトを乗り換えたい場合には検討するとよいでしょう。

まとめ|経理ソフトはまず実際に使ってみることがおすすめ

この記事では、おすすめの経理ソフトを10個紹介しました。経理ソフトは、使える機能や利用に向いているユーザー層によって、おすすめできる製品が異なります。実際の利用シーンを想定し、必要な機能をそろえている経理ソフトを選ぶとよいでしょう。

例えば、すでに活用している他ツールや金融機関、税理士とデータ連携できれば、より業務効率化に活用しやすいでしょう。また、自社と同じ業界に特化した経理ソフトであれば、より使いやすいかもしれません。

まずは、無料トライアルや無料プランを活用して、実際に使い勝手を試すことからはじめてみませんか。

なお、本サイトでご紹介している一部の会計ソフトは、アフィリエイト広告の出稿を受けています。

よくある質問

Q1.経理ソフトはどのような場面で活用するのがおすすめ?
経理知識に自信がない、経理業務を自動化したい、法手続きに適切に対応したい場合などにおすすめです。詳しくは「経理ソフトの活用がおすすめな場合3選」の章をご覧ください。
Q2.経理ソフトを選ぶ際には、どのようなポイントを確認すればよい?
導入目的を満たす機能を有するか、既存ツールや取引先の銀行と連携できるか、クラウドかインストールか、料金プランはどうなっているか、操作のしやすさ、などを確認しましょう。詳しくは「経理ソフトを選ぶときに確認すべき5つのポイント」の章をご覧ください。